プレハブ冷蔵庫が稼働/旧上野庁舎
地元産野菜を一時保管/3年かけてシステム構築/市産業振興局
市が「地産地消による地域内経済循環システム構築事業」で昨年12月に旧上野庁舎に設置した大型のプレハブ冷蔵庫が稼働している。年末から利用者があり、現在は学校給食用に納品するニンジンの一時保管、ジャガイモの冷蔵実験用として使われている。担当する市産業振興局では「3年間の実証事業で、これからの島内での冷蔵システムの在り方を探っていく」としている。
市は市内で生産される農林水産物の生産振興と消費拡大を推進し、地産地消の促進に取り組んでいる。現在は地産地消コーディネーターを配置して、生産者と納品業者、学校給食共同調理場をつなぐ取り組みを始めている。冷蔵庫は地元産野菜を一時保管して食材の供給を安定させることと、提供期間の延長に寄与すると期待されている。
市の担当者は「学校給食で大量に使われるのはニンジン、ジャガイモ、タマネギ。しかしこの3品目は、地元産の割合がとても低い。まずは3品目で割合を上げていきたい」と話した。16日の「みゃーく食材の日」の学校給食に提供されたニンジンは、この冷蔵庫に一時保管されていた。
事業は一括交付金を活用した2022年度からの5年間。初年度で調査などを行い、今年度で冷蔵庫を設置し、今後3年かけてシステム構築を実証していく。事業では基本的にニンジン、ジャガイモ、タマネギの3品目に絞っている。
設置した冷蔵庫はプレハブで縦横それぞれ3・6メートル高さ2・2メートルで内容量26立方メートル、室温は現在1度に設定している。