不法投棄ごみ31トンの処理開始/伊良部佐和田
農道沿いに大量の家庭ごみ/市、ふるさと納税活用で着手
市環境保全課(与那覇弘樹課長)は19日から、伊良部字佐和田の市有地に不法投棄された一般廃棄物(推定約31トン)の処理作業を始めた。道路沿いに投棄された冷蔵庫やクーラーなどの家電、廃タイヤ、空き缶など大量の家庭ごみを重機などで処理している。期間は3月31日まで。費用はふるさと納税を活用。処理量に応じた単価契約のため処理後に額が決まる。相場は30トンで約500万円という。
20日、本紙などに対して処理作業を説明した与那覇課長は「本来、適正に処理していれば公費を投じて処理することもない。モラルを持って適正な処理をお願いしたい」と強調した。
さらに、「今は海岸でのごみ拾い活動なども普及している。一人一人が意識を変えてクリーンな島づくりに協力していただきたい」と呼び掛けた。
現場は農道「農地開発佐和田耕作道10号線」沿い。両脇の約150メートルほどに大量の家庭ごみが不法投棄されている。同課によると、宮古保健所管内で確認されている不法投棄ごみ(2022年度末時点)は約800トンで、うち一般廃棄物は同現場の31トンのみだという。
この現場は10年ほど前から確認されており、23年度不法投棄合同パトロール(昨年6月8日)でも参加した市や宮古保健所、警察署など関係者が現状を確認した。
与那覇課長は「比較的新しいものもあると思う。大きなコンクリ片も確認されており、業者が捨てているとしたらより悪質だ。不法投棄の罰則も重くなっているのでやめてほしい」と訴えた。
処理作業が終わった後、同現場には監視カメラを設置する予定。新たな不法投棄が確認された場合は警察と連携して厳しく対処するとしている。