出生数382人過去最低/市23年 前年より86人減少
新型コロナなど影響か
2023年の市の出生数は382人で前年より86人少なく過去最低となったことが6日、分かった。出生数は20年の517人から2年間で100人以上減少。市でも大きな衝撃として受け止めている。市では減少の要因として「新型コロナウイルス感染症の影響」などと分析している。24年は若干出生数が増える見通しだが、少子化対策が急務となっている。
市の出生数はこれまで500人台で推移していたが、21年からは400人台に減少している。500人台を割り込んだ21年は、前年に比べ57人減少となったが、23年はそれよりも大幅な減少数だ。
出生数は母子手帳発行の数字を基にしている。500人台を推移していた時期は月平均50冊(人)程度の発行だったが、昨年は30~40冊(人)にとどまっている。
減少した要因について市家庭保健課ではさまざまなことが考えられるとしながらも、「新型コロナウイルス感染症の影響で、外出できなかった期間があったことなどもあり減少しているのでは」と話している。
一方、24年は2月末現在で妊娠届け出数が増加しているという。このまま推移していけば今年は400人台まで戻る可能性もあるが、不透明な状況だ。
出生数減少などに伴い、市では23年度一般会計補正予算の保健衛生費の「出産・子育て応援事業」で2221万円の予算を減額した。
6日に行われた市議会総務財政委員会で予算減額の説明を求めれたこども家庭局の仲宗根美佐子局長は「当初、600人の出産と妊娠を見込んでいたが、妊娠出産が著しく減少した。今年に入ってからは妊娠の届け出が増えているので落ち込みが抑えられるのではと期待している」と述べた。