来間小中の校舎活用否決/市議会文教社会委
野党の反対多数で/「計画不十分、時期尚早」
開会中の市議会(平良敏夫議長)3月定例会の文教社会委員会(池城健委員長)は13日、付託された議案の採決まで行った。来間小中学校の校舎を無償譲渡する議案は野党の反対多数で否決された。議案説明の際には与野党から質問が相次ぎ、討論では「もっとしっかりとした議論が必要」「計画が不十分で時期尚早だ」などと指摘があった。同議案以外の13件は原案通り可決された。
校舎の無償譲渡先は浦添市の「ゆいまるプロジェクト」で、跡地利用として長期滞在型リモートワーク施設の事業を計画。事業計画書では脱炭素交付金、テレワーク交付金の補助金の確保を前提としていた。
反対討論で狩俣政作氏は「これまでの無償譲渡の案件は最低でも1~3年掛けて協議している。この案件を補助金申請前に行う明確な理由がない。本来なら議案を提出する前に地元が不利にならないような協定書を作成してから議案を提案すべきだ」と述べた。
我如古三雄氏は「事業計画書が十分に練られていない。補助金確保が前提となっており、補助金頼りの綱渡り状態だ。しっかりとした事業計画書と補助金交付決定通知書がない以上は審議はできない」と反対した。
賛成討論で上地堅司氏は「来間小中の利活用については4~5年ほど何もできなかったが、ようやく前向きに動いている。住民の思いを受け取り、進めた方がいい」と語った。
久貝美奈子氏は「来間の住民の皆さんが公募ではなく、信頼できる企業を選びたいと要望があって始まっている。地域住民の理解を得ている事業者だと認識している」と賛成した。
採決の際には与党の上里樹氏が「提案される経緯に疑問がある」として退席。野党の反対4、与党の賛成2で否決された。
付託された議案の審査結果は、最終本会議で池城委員長が報告する。