空港機能拡充求める/座喜味市長
玉城知事に振興策要望/不利性解消事業継続も
玉城デニー知事が19日、市内の農林水産業を視察するため来島し、市役所で座喜味一幸市長と意見交換を行った。座喜味市長は宮古空港の機能拡充や農林水産物不利性解消事業の継続と条件緩和などを要望。玉城知事は要望に対して一つ一つ考えを示し、「地域が発展していけるよう取り組んでいきたい」と述べた。
座喜味市長は「宮古島の現場を見ていただくことは有難い。宮古島は観光客も増え、労働者の賃金も少しずつ上がっている。県からのあと一押しをお願いしたい」と話した上で、農林水産物不利性解消事業の継続と条件緩和▽イモゾウムシ等の特殊病害虫の根絶防除▽畜産飼料高騰への補助継続▽下地与那覇前浜周辺の県営公園の整備▽宮古空港の機能強化-などを要望した。
具体的には農林水産物不利性解消事業の継続と条件緩和について座喜味市長は「今後も継続をしてもらいたい。コールとチェーン体制構築などの課題解消が図られるまでは輸送価格を見直すなど配慮してほしい」と求めた。宮古空港の機能強化については「平行滑走路がないため、離着陸の回数に影響が出ている。滑走路を含めた物流の受け入れなどの整備をしていただければ受け入れキャパが増えると思う」と訴えた。
玉城知事は冒頭、「農林水産業の振興に向けて現地視察を行い、農家と意見交換を行う。肉用牛は飼料高騰など非常に厳しい状況と聞いている。現場の声を聞き、地域ごとの課題を県としても具体的に捉え、支援策の検討に生かすことを考えている」と話した。
要望に対してイモゾウムシ等の対策などについては「久米島などで対策をしており、検証を進めていきたい。着実に手法が確立できるようにしていきたい」と話した。
宮古空港の機能拡充については「就航している航空会社の意向確認などを行い。引き続き増便や施設の拡張について意見交換を行い、地域が発展していけるよう取り組んでいきたい。空港駐車場も30分無料化など利用者の利便性が上がっていけるよう地元の声に対応していけるように進めていく」と語った。
また、県営公園については「県としてはできるだけ官民連携の取り組みも進めさせている。引き続き導入可能性を含めて行政コストの低減、資金調達の多様性も含めて取り組んでいきたい」とした。