過去最高の捕獲数へ/23年度クジャクの確保数
年間1000羽超の可能性も
宮古島で有害鳥獣とされるインドクジャクの捕獲数が、2023年度は800羽を超え過去最高となる見通しだ。昨年12月末までに667羽が捕獲されている。これまで3カ月当たりの捕獲数は200羽を超えており、市環境保全課では「今年度は900~1000羽に到達するのではないか」とみており、1000羽を超える可能性もあるとしている。
外来種のインドクジャクは雑食で、近年は「畑のカボチャやダイコンなどの農作物が食い荒らされている」といった被害報告が市に寄せられ、また、生態系に影響を与えることから市や関係団体が捕獲作業を行ってきた。
関係者によると、島内におけるクジャクの行動範囲はどんどん広がり、全体数も増えているという。そうした状況に加えて、以前のわなでの捕獲から猟友会による活発な捕獲活動へ移行していることも、捕獲数増の背景にあるとみられている。
捕獲方法は、18年ごろまではわなを仕掛ける方法が多かったが、クジャクが警戒する様子を見せてわなに掛かることが少なくなったという。
19年度以降は、主に猟友会のメンバーらによって猟銃で仕留めることが多くなり毎年500~700羽を超えるクジャクが捕獲されている。
地域別では宮古本島の東海岸沿いで特に多く見られている。一方、伊良部島においては猟友会の活動により数が減少していることから市環境保全課は「伊良部の根絶は目の前まできていると感じている。次年度はより一層、力を入れようと考えている」とし、「市民にもこの取り組みを理解していただき、飼育している方は逃がさないようお願いしたい。また、自身の畑で被害があった場合には市へ相談してほしい」と呼び掛けた。(尾形奈央記者)