特殊詐欺で582万円被害/宮古島署発表
警察官や検察名乗り振り込ませる
宮古島署は28日、市内に住む20代の男性が指定された口座に2度にわたって現金計582万円を振り込む特殊詐欺(オレオレ詐欺)の被害に遭ったと発表した。犯人は逮捕されていない。県内で今年発生した特殊詐欺の被害額としては最高額。同署は「見慣れない番号からの電話があった場合、すぐに行動に移さず周りの人や警察にまず相談してほしい」と注意を呼び掛けている。県内で今年発生した特殊詐欺事件は17件で、うち「オレオレ詐欺」は2件目。
同署によると、2月16日から10日間にわたって被害者男性の携帯電話に複数回、警察官や検察を名乗る男から電話があり「あなた名義の携帯電話から大量の迷惑メールが送信され、詐欺の被害が発生した。逮捕することもできるが、保証金を支払えば逮捕されない」などとうそを言い、男性は2月23日、指定されたインターネットバンキングの口座へ現金を振り込んだ。
その後、2月26日までの間に再び電話やSNSのメッセージを使って別の指定口座へ振り込むよう連絡があり、男性は今度も指定通り現金を振り込んだ。
不審に思った男性は家族に相談。「詐欺ではないか」との助言を受け、3月6日に同署に相談をし事件が発覚した。男性は「心当たりはなかったが、パニックになって振り込みをしてしまった」と話しているという。
同署は「特殊詐欺にはいろいろな手口がある。最初の電話があった時点で相談してもらえれば防げる可能性もある。現金を振り込む前に正しい取引なのか再度確認し、不審な番号からの電話は特に注意してほしい」と話している。