2016~17年期 県サトウキビ93万7000㌧
17年ぶりに90万㌧超え/宮古島市の生産量県内1位
【那覇支社】県農林水産部は20日、2016~17年期のサトウキビ生産実績は県全体で前期比24・2%増の93万7523㌧となり、17年ぶりに90万㌧を超えたと発表した。宮古島市の生産量は41万166㌧(同26・4%増)、10㌃当たりの単収は8022㌔(同21・4%増)で、生産量は市町村別県内1位、単収では同3位。多良間村は8552㌔(同22・0%増)の単収で、宮古島市を上回り県内2位となった。
甘しゃ糖度は県平均で14・6度と、前期比で1・0度増加した。県は農家の手取りについて、1㌧当たり2万2994円(速報値)としている。
生産実績が大幅に増えたことについて県は、生産技術の普及に加え、台風の襲来が少なく気象条件に恵まれたことなどが要因と分析している。
今期のサトウキビ収穫面積は、県全体で1万2942㌶(前期比2・0%減)だった。沖縄本島で都市化の影響により作付面積が減少したほか、八重山地域で長雨により植え付けが遅れたことなどが響いた。
一方、宮古地区の収穫面積は5410㌶となり、前期比で4・0%増加した。2年1作の夏植え栽培の割合が減り、1年1作の株出し栽培が増加したことが理由。県によると、09~10年期に収穫面積の5%に過ぎなかった宮古での株出し栽培の割合が、今期は50%まで上昇しているという。
サトウキビを機械で収穫する割合は、県全体で前期から3・0ポイント増の70・0%となった。
今後について県農林水産部の島尻勝広部長は、「機械化の推進と併せて株出し管理作業も推進していく。また、梅雨明け後のかん水も普及させるなど安定した生産量確保に向け取り組んでいきたい」と意気込みを語った。