体育施設、民間管理へ/宮古島市
総合体育館など5施設/指定管理者制度を導入
市教育委員会が、市総合体育館など体育5施設に指定管理者制度を導入する方向で準備を進めている。早ければ2018年4月にも移行し、民間に管理・運営を委託する。これと関連して市体育協会は指定に必要な手続きに着手。法人化に向けて動き出している。制度の導入で、管理・運営コストの低減および住民サービスの向上が期待される。
市が指定管理者制度を導入する施設は、市総合体育館ほか▽市陸上競技場▽多目的前福運動場▽屋内練習場▽市民球場-5施設。
宮古島市の場合、総合体育館と陸上競技場に常勤の職員を配置している。指定管理者制度を導入して民間管理に移行すれば、将来的には人件費の抑制といったメリットが生じる。
また、施設の管理・運営に民間の感覚が取り入れられるため、これまでの行政管理とは違ったサービスの展開が期待される。
市民スポーツ課は、最短ルートの移行を視野に情報を収集。県内他市の運用状況を調べながら、業務の内容やネックとなる委託料の設定作業を進めている。
指定管理者は一般的には公募するが、制度導入5体育施設の取り扱い等に熟知し、スポーツ振興に関する理念が市と合致している市体育協会を軸に調整が進むものとみられる。
法人化の手続きを進めている市体育協会の長濱博文会長は「作業を急ピッチで進めている」と話す。制度導入については「今まで以上に施設の有効活用を図りたい。体育協会が施設を管理することで活動にも弾力性が出る」と述べ、市民の利便性向上及び市のスポーツ振興に意欲を示した。
市民スポーツ課の宮國泰誠課長は「市のスケジュールとしては平成30年度の導入を目指して進める。関係資料を集め、業務内容や適切な委託料の範囲を絞り込みたい」と述べた。
指定管理は、公の施設の管理主体を民間事業者やNPO法人に広く開放する制度。民間の活力を生かした住民サービスの向上が図られるほか、施設管理における費用対効果がメリットに挙げられている。