退職金特会の繰越不足解消/商工会議所通常議員総会
16年度予算など審議
宮古島商工会議所(下地義治会頭)の第85回通常議員総会が28日、商工会議所会議室で開かれ、2016年度事業報告と決算報告案などの審議が行われた。一般会計と五つの特別会計を合わせた年度収支差額は822万7484円、実質次年度繰越収支差額は961万1820円となった。退職金特別会計の実質次年度繰越収支差額は前年度まで積立不足でマイナスとなっていたが一般会計からの補てんなどにより今回、初めてプラスに転じた。
16年度の一般会計は年度収入合計が5882万9250円で、前年度繰越収支差額を加算した収入総計は6047万5429万円となった。それに対し年度支出合計は5946万2905円で収支差額は63万3655円のマイナスとなったが、収入総計から年度支出合計を差し引いた次年度繰越収支差額は1012万2524円となった。
退職金特別会計収支の収入は一般会計から200万円の補てんを受けたことから年度収入合計は656万8909円、それに前年度繰越収支差額を加えた収入総計は4542万6975円となり、職員が退職した場合に支払うことになる退職金の総額に当たる4366万4000円を上回り、前年度までの積立不足が解消され、前年度はマイナス122万5934円だった実質次年度繰越収支差額が176万2975円とプラスに転じた。
議案審議では事務局が16年度の事業報告と決算報告を説明。決算状況は昨年に続き好調を維持しているとの考えを示した。税理士である上里道明監事は16年度での自己資本比率は前年度実績を2・35ポイント上回る32・46%になるなど年々改善していること、次年度はマリンターミナル社の経営破綻に伴う出資金700万円の減損処理を行う必要があることなどを説明した。
また、03年度決算時に明らかになった当時の元専務理事による私的流用で生じた8147万円の欠損金は、事務手数料収入からの補てんや、その他内部努力による補てんなどにより614万371円にまで圧縮されていて、次年度決算で解消できる見込みとなったことを報告した。
審議の結果、議案はいずれも全会一致で原案通り承認された。
議案審議を前に下地会頭は、商工会議所の事業推進への議員の協力に謝意を述べるとともに、「今年度の予算、事業執行も一緒にやっていきたい」と支援を呼び掛けた。