伊良部漁協985万円の黒字
事業外収益875万円が後押し
伊良部漁協(漢那一浩組合長)の通常総会が29日、佐良浜の前里添多目共同利用的施設で開かれた。2016年度貸借対照表、損益計算書など全議案を承認した。今期は大漁に恵まれたことから985万円の黒字を計上し、累積赤字は8億4912万円に圧縮した。事業外収益では、外国船操業等調査・監視事業や観光関連事業、民泊事業などで計875万円を計上した。同収益が当期利益を後押しした。
冒頭、漢那組合長は「事業部門別を見ると、購買事業が取扱高6215万で116%の達成、販売事業が2億5428万円で109%の達成、製氷冷凍事業が3870万円で102%の達成、指導事業が補助事業などの増加で事務手数料が増えた」と述べた。
その上で「新しい漁協荷さばき施設も着工し、来年1月ごろの完成の予定となっている」と語り、この施設を活用した活性化に向け決意を新たにした。
下地敏彦市長(代読)は「伊良部大橋の開通後、島を訪れる観光客が目に見えて増加しており、外国クルーズ船の寄港などにより今後益々増加していくと考える。漁業と観光がリンクした6次産業化に取り組んでいる貴漁協が果たす役割はさらに需要になって来る」と明るい展望に期待を込めた。
特別決議では、宮古島海業センター取水管整備工事、伊良部島・下地島入江整備事業(作澪)、高野漁港の車エビ養殖場排水整備砂除去工事ーなどに伴う岩礁破砕の同意及び漁場汚濁防止協定の締結についてを承認した。
漢那組合長が、同漁協に最も手数料を納めた喜翁丸に表彰状を贈呈し、同漁協の運営発展に貢献された奥原隆治氏(故人)に感謝状を贈った。
漁船保険中央会が漁船「とも丸」の所有者、池間敏治さんに無事故・無違反で感謝状を贈呈した。