市総合庁舎 消防北側を選定/市庁舎等建設委
選考審査で絞り込む/4日答申、市長判断へ
宮古島市庁舎等建設委員会(下地義治委員長)の第3回会合が30日、市役所平良庁舎で開かれ、新しい市総合庁舎の建設地を消防本部北側の国有地に絞り込んだ。選考審査で16人の委員が評価・採点を行い、最高評価を下した。4日、下地敏彦市長に答申する。最終的には市長判断で総合庁舎の建設地が決まる。
前回会議で示された4候補地は、▽A案=現平良庁舎と平良第2庁舎敷地▽B案=市民球場東側の市有地▽C案=宮古島警察署東側の国有地▽D案=消防本部北側の国有地-だった。
第3回会議では、この4候補地の中から一つに絞る作業が行われた。選考審査要領に基づき、①敷地概要②利便性③安全性・防災性④事業の経済性⑤まちづくり・中心市街地との関係⑥事業の効率性-にそれぞれ評価点数を配分。「内容が優れている」20点、「やや優れている」点、「標準的である」10点、「やや劣っている」5点、「劣っている」0点の持ち点で16人の委員が評価を下した。
この結果、D案が合計1403点を獲得し、選考委としての候補地第1位に選定された。第2位はC案の1173・5点、第3位はA案の952・5点、第4位のB案は705点という評価点数だった。
選定したD案の敷地面積は約3・5㌶。人口重心からの距離は600㍍と4候補の中で最も近い。庁舎の想定規模は地上5階建、併設する保健センターは平屋をイメージしている。
幹線道路との位置関係をみると、県道190号線と市道中央縦線に接道している。空港、港からの距離はおよそ3㌔となる。
事務局が示した駐車場計画によると、来庁者の駐車場と公用車の駐車場を区分けすることから「交錯することなく配置でき、出入り口も分散されるため比較的計画しやすい」ことがメリットに挙げられている。
概算の建設費は79億9600万円、用地取得費は5億6500万円を見込んでいる。4候補の中ではA案に次いで高額となる。
庁舎等建設委は今回の選考結果を踏まえ、庁舎の建設地をD案とする答申内容を確認し、会議を閉じた。
下地委員長は「この内容を答申するが、最終的に決定するのは市長だ」とコメントした。第1位となったD案の評価は「D案の候補地は広々としていて、消防や警察、空港とどこからでも入れることがメリットに挙げられる」と話した。
最終的な総合庁舎の建設地は、答申を受ける下地市長の判断で決まる。
総合庁舎整備事業は合併特例債を活用して建てる計画だ。特例債を活用できる期限は2020年度。市は19年度に工事を着手し、20年度末に完成させ、21年度の供用開始を目指す。