市が個人情報漏えい/税決定通知書を誤送付
マイナンバー、所得額など12人分/副市長らが謝罪
市税務課が市・県民税額の決定通知書を誤送付し、マイナンバーや所得額など2事業所で勤務する12人分の個人情報を漏えいしていたことが明らかになった。長濱政治副市長らが4日、情報漏えいが起きた原因などを説明するとともに市民へ謝罪し、再発防止の徹底に取り組む考えを示した。
市では2017年度の給与所得などに掛かる市民税・県民税の税額決定通知書を市内の1498事業所へ5月17日に一斉発送したが、誤った通知書が届けられた1事業所が6月12日に市役所平良庁舎を訪れ、「従業員以外の人(11人分)の情報が入っている」と申し出たことから情報の漏えいが発覚。それを受け、全ての通知書送付記録を確認したところ、あと1件、1事業所1人分の情報が別の事業所に届いていたことが分かった。
通知書には個人の氏名、住所、マイナンバー、所得額、税額などが記載されていた。
原因はいずれも各事業所ごとに設定されている「指定番号」を誤入力したため。1事業所11人分のケースでは、事業所から送られてきた書類に記載されていた指定番号が間違っていることに気付いた職員が正しい番号を確認し修正しようとした際、確認したものと違う番号を入力した。
1事業所1人のケースでは別の事業所であるにもかかわらず誤って前に入力を行っていた事業所の番号を入力していた。このケースでは誤って届けられた事業所は従業員以外の情報が入っていることに市から連絡があるまで気付いていなかったという。
税務課では個人情報を漏えいした12人に直接、誤送付が生じた経緯を説明するとともに謝罪。他人の目に触れた12人のマイナンバーを変更する手続きも行った。
長濱副市長は「関係者に不安と心配を掛け、大変申し訳ない」と頭を下げ謝罪した。
再発防止策について税務課の与那覇勝重課長は「入力のチェックを複数人で行っていなかったことが原因と思う。最低3回は違う人が確認するようにしていきたい」との考えを示した。
宮国高宣総務部長は職員一人一人が抱える業務量が増えていることもミスが発生する原因の一つとの考えを示し、現在ある職員の定員適正化計画を見直す方向で調査、検討を行っていることを明らかにした。