担当職員2カ月10%減給/議決前契約締結問題で
市職員懲戒分限審査委員会の委員長を務める長濱政治副市長と宮国高宣総務部長は4日、市役所平良庁舎で会見を開き、職員の不適切な事務処理により議会議決が必要な契約を議決前に締結し、その後、市議会へ契約締結日にさかのぼって議決するよう求めた問題で、関係職員4人のうち事務処理担当職員を10%の減給2カ月、直属の上司である係長を10%の減給1カ月、課長と局長を訓告の処分としたことを発表した。
今回の問題は、JTAドーム宮古島の備品とスポーツ関連用品を購入する事業で、担当する主任主事が入札後、速やかに行うべき契約締結伺と支出負担行為を放置したことで、年度内での議決ができなくなったことから、議会の議決を経ず契約する手法を市当局が選択したもの。処分の対象となったのは観光商工局商工物産交流課の30歳代の男性主任主事、40歳代の係長、商工物産交流課長、観光商工局長。
審査委員会は6月26日に開かれ、市職員の懲戒処分に関する指針と過去の処分実績などから主任主事は10%の減給2カ月、係長は10%の減給1カ月、課長と局長は戒告とすべきと判断。同29日に審査結果を下地敏彦市長に答申。下地市長が答申通りの処分とすることを決めたことから7月3日に処分辞令を交付した。
今回の事務処理ミスが生じた原因について主任主事は、ドームの落成式典に向け備品を納期内に納めることに集中していて、事務処理は後でまとめて処理しようと考えていたが間に合わなかった旨の説明をしているという。長濱副市長は「市民、議会に大変、迷惑を掛け申し訳なく思っている」と謝罪した。
今回の問題では、下地市長と長濱副市長は管理不行き届きの責任を取る形で10%の減給3カ月行うことを市議会6月議会に提案し、承認を受けている。