過去最高190億円/宮古地区16年度実績
キビ100億円の大台/肉用牛は過去最高45億円
宮古地区における2016年度農業産出額が190億4000万円(概算)に達することが本紙のまとめで分かった。1989年の164億円を大きく上回る過去最高額となる。サトウキビが100億円の大台を突破し、肉用牛は過去最高の45億円を販売。これら基幹産業の伸びが全体の産出額を押し上げた。農家所得の向上および第一次産業の好調ぶりを裏付けている。
宮古地区の三大産業はサトウキビ、肉用牛、葉タバコ。野菜、果樹も確実に販売額を伸ばしている。
16年度の産出額はサトウキビが102億5200万円と抜きん出ている。生産量は43万5000㌧。気象条件に恵まれ、干ばつや台風といった自然災害をほとんど受けなかったことが要因で、生産量50万㌧を達成した1989-90年期に次ぐ大豊作となった。
肉用牛市場は、全国的な素牛(子牛)不足が要因となり、販売価格が1年を通して高値で推移した。1頭平均価格は前年比13万1866円高の74万746円が付き、平均キロ単価も2859円と高かった。
成牛を含む販売額は45億4625万円。前年の取引額を7億円以上上回る過去最高の取引となった。
葉タバコの販売額は21億8777万円だった。台風で大きな被害を受けた前年作から回復、買入重量は前年より334㌧増えた。
これら三大産業の合計産出額は169億8600万円(表参照)に。過去25年の実績と比べていかに突出しているかが分かる。
さらに、野菜の販売額11億7900万円(過去5年の実績の平均値、JA系統以外も含む)、果樹8億7700万円(同)などを加えて試算(16年度の実績は集計中)すると、全体の産出額は190億円に達する。
「宮古の農林水産業」概要版によると、過去20年の産出額は130億~160億円の幅で推移しており、この数字と比較しても16年度の実績の大きさが分かる。
サトウキビ、肉用牛、葉タバコの三大産業のほか野菜、果樹のいずれも伸びしろは大きく、一層の生産振興が期待されている。
宮古地区農業振興会は8月20日午後、JTAドーム宮古島で、「みゃ~く農業感謝祭」を開き、生産者とともに豊作を祝い、一層の農業振興を誓い合う。