「大人が青少年の模範に」/一斉行動市民大会
深夜はいかい未成年者飲酒 パレードで防止呼び掛け
2017年度「青少年の深夜はいかい防止・未成年者飲酒防止」県民一斉行動宮古島市民大会(主催・宮古島市、市教育委員会、市青少年育成市民会議)が11日、マティダ市民劇場で行われ、児童・生徒や青少年健全育成にかかわる団体など多数の市民が参加し、健全育成に向け大人が模範となる行動を示すことなどを呼び掛ける6項目の大会宣言を採択するとともに、街頭パレードで市民に協力と理解を呼び掛けた。
県民一斉行動は、夏休みを前に青少年の非行防止や事件・事故被害防止のための取り組みとして各市町村で7月に開催している。
大会では下地敏彦市長のが「沖縄の夜型社会は青少年の深夜はいかい、飲酒問題の多さにに結びついている。子供たちが目的意識を持ち規律正しく生活するために私たち大人がしっかり見守ることが大切」と訴えた。
県宮古事務所の稲福具実所長は「沖縄は全国に比べて青少年の深夜はいかい、飲酒の割合が高い傾向にある。私たち大人も青少年をむやみに深夜外出や飲酒の場に同伴させないよう心がけることが重要。県としても子供たちの健全育成に向け総合的で効果的な対策を講じていきたい」とする知事メッセージを紹介した。
さらに、宮古島警察署の大城辰男署長は、管内における少年非行の現状について報告した。
それによると、2016年に刑法犯で検挙補導された人数は52人で、窃盗が全体の約85%を占めている。中でも小中学生が少年犯罪全体の約6割を占めていることが示された。
未成年の飲酒問題について、大城署長は「基本的には家庭教育の問題であり、保護者のしつけが子供の行動に大きく影響する。大人の節度ある飲酒とシンデレラタイムを守ることが大切」と呼び掛けた。
宮古高校3年の新城里依さんは意見発表で、クイチャーの踊り方や歌を教えてくれた曾祖母との触れ合いを通して感じた絆の大切さを表現力豊かに発表した。
大会宣言では市青少年育成市民会議の川満好信会長が▽青少年の深夜はいかいをなくし、交通事故、飲酒、喫煙、薬物乱用などの問題行動を防止▽思いやりのある心豊かな青少年を育成し、いじめをなくす▽親子の対話を多く持ち、ぬくもりのある家庭作りに努める▽家庭で携帯電話やスマートフォンの使用ルールを子供と一緒に作る▽地域のボランティア活動に積極的に参加し、友愛と連帯の輪を広げる青少年を育成▽大人はシンデレラタイムを励行し青少年の模範となる-の6項目に取り組むことを宣言した。