補助額3億円を突破/農林水産物流通不利性解消事業16年度実績
前年度比3900万増/事業周知、出荷量増が要因
県農林水産部流通・加工推進課は13日までに、2016年度農林水産物流通条件不利性解消事業の地区別実績をまとめた。宮古地区の輸送重量は前年度比381㌧増の4645㌧、補助額は3億700万円(同比3900万円増)で県全体に占める割合は約11%。野菜の増産や事業の周知が実績を伸ばした要因。
この事業は、県産農林水産物の県外出荷に関し、大きな消費地から遠隔にある沖縄の輸送上の不利性を軽減することが狙い。出荷団体が県外出荷する際の輸送費の一部を補助する。
県のまとめによると、野菜が重量、補助額とも大幅に伸びた。補助額は前年度比4700万円増の2億7300万円だった。
品目別ではゴーヤーが最高の1億2200万円。カボチャの7200万円が続いた。以下▽トウガン2400万円▽ピーマン1400万円▽オクラ1200万円-などとなっている。
このほか果樹は前年度比628万円減の716万円だった。マンゴーの不作が響いた。水産物は同比270万円減の2290万円の実績だった。品目別にクルマエビが1080万円、モズクが880万円、マグロ類310万円だった。
花きは、前年度とほぼ同額の200万円。
16年度は事業開始から5年目に当たり、その内容が広く周知された。宮古地区における利用団体は右肩上がりで推移しており、宮古島市は「生産者にとっては重要な事業。今後も伸びていく」と見ている。
17年度の補助対象品目は前年度とほぼ同じ。野菜がゴーヤーやカボチャ、レタス、オクラ、トウガンなど計品目。果樹はマンゴーやパパイア、ドラゴンフルーツ、アセロラなどが対象品目となっている。
補助額は、野菜や果樹を宮古島から出荷する場合は航空輸送で1㌔当たり115円。花き・水産物の航空輸送は1㌔当たり140円で、船舶は全品目35円。モズクのみ15円となる。
補助対象者は農協や農事組合法人、漁協、農林漁業者等が組織する団体。補助適用期間は17年4月1日出荷分以降となる。補助金の交付は原則実績報告後。