スイムコース変更を提案/トライ専門委
選手のけが多発受け/ライフセーバー不足も指摘
宮古島トライアスロン実行委員会は20日、JTAドーム宮古島で、4月23日に開催した第33回全日本トライアスロン宮古島大会の反省点や次回大会に向けての改善策を話し合う第3回専門委員会を開いた。水泳部は砂の浸食でコースが荒れ、選手に切り傷などのけがが多発したことや、選手を見守るライフセーバーの不足などを上げて、コースの変更を含めたスイム競技全般の見直しを提案した。
33回大会には1700人の出場枠に対し、20カ国・地域を含む全国から3001人が参加を申し込むなど、改めて人気の高さがうかがえた。
専門委員会では、大会に携わった各専門部の代表らが出席。大会を振り返りながら反省点や課題などについて意見を出し合った。
このうち医療救護部は、「スイムゴール地点での切り傷などのけがが多く、バイクゴールの医療テントではバンドエイドが足りなくなるほどだった」と報告。選手が海から上がる砂浜地点などの状況確認と対策を要望した。
水泳部からは、スイム会場の前浜ビーチの砂が台風などで浸食され、むき出しになった岩が見られると説明。スイムフィニッシュの際に岩に接触して起きたけがと見て、コースの変更などを提案した。
また、人命救助に携わる資格として知られるライフセーバーの人数が不足していることを課題に上げ、スイム競技の在り方やマニュアルなど、根本的に見直すことを検討すべきだと訴えた。
外国人選手の通訳や渉外などの世話役をする国際部は「通訳者の不足が際立ち、メディア対応や学校交流会での対応に苦慮した」と述べ、通訳者育成のための本格的な事業が必要だとした。
「回を重ねるごとにマンネリ化が叫ばれている。柔軟な発想や斬新なアイデアを議論する必要がある」「地元選手が活躍すれば大会が盛り上がる。出場選手が少なかった伊良部出身の選手枠の拡大を」などの声もあった。
出場選手からのアンケート結果も報告され、大会運営、ボランティア、応援、コースなど大会全般を「素晴らしい」と絶賛する一方で「完走証を大会当日に配布してほしい」「スイム会場での仮設トイレが少ない」「パーティー内容を改善してほしい」などの要望があった。
今回から初めて開・閉会式をJTAドーム宮古島で開催したが、アンケートに協力した選手251人中「満足」「やや満足」と答えたのは170人(68%)。「普通」「やや不満」「不満」は81人(32%)だった。