「学校経営に緊張感を」
体罰問題で臨時校長会 宮國教育長が訓話
市内小学校の50代男性教諭が高学年の男子児童に体罰を与えた問題で、市教育委員会は25日、臨時の校長会を開いた。宮國博教育長が訓話し、「教員一人一人の資質が問われている。緊張感、危機感を持って学校経営に当たってほしい」と再発防止を強く訴えた。
市立小、中学校の校長らが参加した。はじめに学校教育課による経過説明で体罰の内容を確認した。
この後、宮國教育長が訓話を行った。「われわれ教育に携わる者には教育の成果が求められるが資質の問題が大きい」と指摘。「人間性、より良い人格の形成を先生方に求めたい。これがないと児童生徒や保護者の皆さんと信頼関係が築けない」と注意喚起した。
その上で「そういうことを指導するのが校長先生の皆さんだ。日ごろの対話を大切にしてほしい」と強いリーダーシップを求めた。
最後に「1人の失態が教育現場全体の信頼の低下を招く。重々肝に銘じていただきたい」と述べ、再発防止に向けて各校での取り組みを強化するよう促した。
市教委によると、体罰は今月10日に発生。男性教諭は自らが担任を務める3学年の教室に被害児童を呼び出し、多くの児童の目の前で腹部を蹴り、数回ほおを平手打ちにした。
体罰の理由は、部活の用具の後片付けをめぐる対応とみられるが、被害児童は無関係であったことが判明しており、教諭は自身の思い込みで暴行に及んだ。