国交相が指定書交付/港湾整備
市長、受け入れ態勢構築に全力
国土交通省は26日、国際クルーズ船の受け入れ拠点として、平良港など国内6港を指定した。石井啓一国交相が同日、各港湾を管理する自治体の首長らに指定書を手渡した。平良港では漲水地区の北防波堤に延長370㍍の岸壁が整備される。指定書を受け取った下地敏彦市長は「受け入れ態勢の構築に全力で取り組みたい」と意欲を示した。
指定港は、平良のほか横浜、清水(静岡県)、佐世保(長崎県)、八代(熊本県)、本部(沖縄県)。
拠点港の指定は、2020年に訪日クルーズ客を500万人に増やす政府目標の達成に向け、改正港湾法に基づいて設けられた制度だ。クルーズ会社が旅客ターミナルなどを造る代わりに岸壁の優先利用を港湾管理者の自治体が認める。
平良港の整備は、今年度から19年度までの3カ年実施される。北防波堤の外側にクルーズ船用岸壁を延長370㍍、臨港道路延長約1・2㌔を整備する。20年4月に供用を開始する。
整備にかかる総事業費は約90億円を見込み、うち5%程度を市が負担する。
指定書交付後、石井国交相らとの懇談の中で下地市長は「港湾整備が急速に進むと思う。観光客に喜んでもらえるように整備していきたい」と語った。
また、記者団とのやり取りでは、宮古島への観光客が100万人に達する可能性に触れながら、「そうするとだいたいオリンピックまでに万人くらいが利用することも想定しなければならない。そのための受け入れ態勢をしっかりやっていきたい」と述べた。
課題の一つに2次交通を挙げ、「バスとタクシーをどうするか。そのための協議会をつくり、市内の循環のためのバス、タクシーをどうするかということを協議している」と述べ、島内交通の充実にも力を注ぐ考えを示した。