宮古関係者も冥福祈る/大田元知事県民葬
長濱副市長、伊良皆村長ら献花
【那覇支社】大田昌秀元知事の冥福を祈る県民葬が26日午後、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟で開かれ、県内外からの参加者が献花し大田さんとの最後の別れを惜しんだ。宮古からは、長濱政治宮古島市副市長と多良間村の伊良皆光夫村長らが参列した。
県民葬は、午後2時に開始。大田氏の三男秀明さんが遺影を抱えて実行委員長の翁長雄志知事と副委員長の新里米吉県議会議長とともに会場入りした。そして、県立芸術大学の学生が合唱する「県民の歌」で式典が厳かに始まった。
安倍晋三首相と鶴保庸介沖縄担当相が出席したほか、行政代表として県市長会長の古謝景春南城市長、経済界から県経済団体会議の石嶺伝一郎議長、友人代表として比嘉幹郎元副知事が弔辞を述べた。
式典終了後、長濱副市長は「大田元知事とは県庁で一緒に仕事をした時期がある。大変多くのことを教えていただいた。『平和の礎』も一緒に担当し、元知事の平和に対する思いは強く、身に染みている。安らかに眠ってほしい」と冥福を祈った。
伊良皆村長は「大田元知事の平和・反戦を訴えていたことが県民の心にしっかり残っている。個人的な親交はなかったが、身近に感じる存在だったので、涙が出た。現在の沖縄の発展の基礎は大田氏が築いたものだ」と、これまでの功績をたたえた。
このほか、翁長雄志知事は「大田元知事のビデオを見て涙が出た。20年たっても変わらない現状がある。大田さんの一言一言は、今の私の気持ちにもつながっている」と話した。安倍首相に対しては「大変丁寧な言葉、気持ちを頂いたが、現実の政治は言葉通りではない」と政府との対決姿勢をにじませた。