疑似裁判を体験
「こども見学会」開催/那覇地裁平良支部
那覇地方裁判所平良支部(橋口佳典支部長)は26日、「夏休み裁判所体験! こども見学会」を開催した。小学5年生から中学3年生までの児童生徒21人が参加。子供たちは合議法廷で裁判官、裁判員、検察官、弁護人の役に分かれ模擬裁判を体験した。
この催しは、小中学生に裁判所について知ってもらうことで裁判所をより身近に感じてもらうことなどを目的に、毎年この時期に開催している。
疑似裁判では、窃盗事件についての審理を台本に沿って体験。事件の設定は、デパートの玩具売り場で、被告である男性がゲームソフトをポケットに入れたところを目撃した店員が声を掛けたところ、ゲームソフトを置いて逃げようとしたことから取り押さえたというもの。
検察官役は目撃した店員の証言などから、被告がゲームソフトを万引きしたことは明らかとして懲役2年を求刑。弁護人役は財布を取ろうとゲームソフトを持ったままポケットに手を入れたところを見られ、犯人扱いされたもので盗もうとしたものではなく無罪と主張した。
審理を踏まえ、裁判官役と裁判員役で評議を行った結果、財布を取ろうとポケットに手を入れただけで盗もうとしたものではないなどの意見が多数を占めたことから、被告人に無罪判決を言い渡した。
参加者たちは疑似裁判のほかラウンドテーブル法廷や審判廷を見学したほか、裁判所の種類や果たす役割などを紹介するDVDを鑑賞した。