「偏見と差別悲しい」/手話サークル2団体
ハンセン病歴史資料館で学ぶ
市内の手話サークルひまわり会とがじゅまる手話サークルは9日、宮古南静園のハンセン病歴史資料館などの見学を行った。参加者らは、ハンセン病への差別や偏見のない社会の大切さなどを学んだ。
二つのサークルから会員や子供たち合わせて13人が参加した。「ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古」(共同代表・知念正勝さん、亀浜玲子さん)の関係者らが分かりやすく説明した。
同園は、1931(昭和6)年、ハンセン病療養所「沖縄県立宮古保養院」として開院。33(同8)年、臨時国立癩療養所「宮古療養所」となり、41(同16)年に「国立療養所宮古南静園」と改称された。
参加者らは、国の不当な強制隔離政策による差別や偏見、その後の人権回復の歩みなどの歴史を学んだ。
宮古では、6~8歳の子供たちが親に連れて来られて入所させられ、生涯所内での生活で絶対隔離された。
この日は同館での見学のほかに、入所者・退所者との交流会、海岸の清掃活動などが行われた。
9日現在の入所者は64人で、平均年齢86・3歳と言われている。
参加した宮国夏生君(上野中3年)は「皆人間なのに人間ではない扱いをされた歴史を知った。自分たちの住んでいる宮古島で起こっていたことを知り、悲しい。今も偏見と差別があって悲しいことだ」と複雑な表情で語った。