海の幸に感謝/パヤオの日まつり
マグロ解体や一本釣り体験/市民、観光客でにぎわう
毎年恒例の「パヤオの日まつり」が11日、佐良浜漁港内で行われた。会場では、マグロの解体ショーやカツオ一本釣り体験、モズクのつかみ取りなどのイベントが開催され、大いににぎわった。訪れた市民や観光客らは海からもたらせる豊かな資源を再認識しながら、まつりを満喫した。
この祭りは、宮古地区パヤオ管理運営委員会が主催。パヤオ設置によってもたらされた恵みに感謝する祭りで、今年で11回目。
開会セレモニーで同委員会の漢那一浩会長は「佐良浜で全国初のパヤオが設置されて今年で35年目を迎えた。その間、県そして宮古島の水産業の要として発展してきた。パヤオからもたらされた幸に感謝しながら楽しい時間を過ごしてほしい」とあいさつした。
祭りの開会宣言ではマグロの取り上げで行われた。漢那会長や長濱政治副市長らが重さ35㌔のキハダマグロを掲げると、会場から拍手が起こり海の恵みを享受する各種イベントが始まった。
そのほか、会場ではタマンの稚魚3000尾も放流。バケツに入った稚魚を来場者が岸壁から大切そうに流し、それぞれ資源豊かな海づくりに貢献した。
子どもたちはモズクのつかみ取りやカツオ一本釣り、タッチプールなどの体験に大喜びで、会場には笑顔と歓声が響いた。
黒山の人だかりとなったマグロの解体ショーは、豪快にさばかれていくマグロに来場者はくぎ付け。「すごい、すごい」「おいしそう」などと声を上げていた。
会場一角に設けられた伊良部島の特産品コーナーにも長蛇の列ができ、祭りは最後まで盛り上がった。
カツオ一本釣りを体験した下地百桃さん(南小3年)と碧生君(同1年)の姉弟は「カツオはとても重くてなかなか竿が上がらなかったけど、とても楽しかった」と笑顔になった。
父親の善郎さんも「初めてまつりに参加したがいろいろな体験があり、子供たちもとても喜んでいるので良かった」と話した。
夏休みで沖縄本島から訪れている屋宜尚二郎君(安慶田小5年)は「モズクがたくさん取れたのでうれしい。沖縄本島ではなかなか海のイベントには参加できないのでいっぱい楽しみたい」と元気に話した。
パヤオは、カツオやマグロなどの回遊魚が流木などに集まる習性を利用した浮き魚礁。1982年、宮古近海に日本で初めてのパヤオが設置された。