先人の生活に触れる
親子で文化財・史跡巡り/城辺地域づくり協主催
城辺地区地域づくり協議会(神里清春会長)は12日、地域の親子を対象にした文化財と史跡巡りを開催した。約15人が参加し、長い歴史の中で育まれ、今日まで守り伝えられてきた文化財などを見学。地域の貴重な財産であることを実感するとともに、保護に努め後世に残していくことを学んだ。第8回城辺ふれあいまつり(13日、城辺公民館で開催)の協賛行事の一環。
市教委文化財係の久貝春陽さんが講師となり、東平安名崎→友利あま井(ガー)→ウイピャームトゥの祭場→野城泉→高腰城→瑞福隧道をバスで巡った。
このうち、県指定文化財の友利あま井では、自然洞窟の湧き水を飲料水などに利用していた歴史を紹介。
石段の側面の岩は、女性たちが長年にわたり手で支えて登ったため、すり減った所が数カ所にあることや、友利元島などの住民が明和の大津波以前から利用していたことなどを説明した。
参加者は、こんこんと湧き出る水を手にすくっては「冷たい」などと声を上げ、先人たちの生活に思いをはせた。
子供2人と参加したパーマー園江さん(44)は「城辺出身だが、知らない箇所が多い。あま井も初めて来た。こんな神秘的な所があるとは思っても見なかった。洞窟の中を上り下りして、水を汲んでいた昔の人の苦労が想像できた」と話した。