市有地に民間プール設置/インギャー公園
國仲市議「目的外使用」
市城辺友利の宮古島市インギャーマリンガーデン公園内(市有地)に民間リゾートホテルのプールが建設されていることについて國仲昌二市議が22日、市役所平良庁舎で会見を開き、「目的外の使用」と指摘した。
さらに、賃借を許可した当局の手法にも疑問を呈した。これに対して市側は「市の財産規則では、目的外でも『市長が特に必要があると認める場合』との文言がある」とし、用地の賃借許可は問題ないとの見解を示した。
このホテルは先月から営業をスタートさせ、建物横の市有地駐車場にプールが設置されて宿泊者が利用している。
市のインギャーマリンガーデン設置および管理に関する条例では、海洋性スポーツ・レクレーションおよび観光の振興を目的に設置するとしている。
これを踏まえて、國仲氏は「この公園は観光客がシーカヤックやシュノーケリングで楽しんでいる場所であり、この場所にプールを作ることはその目的に合致しない」と指摘した。
さらに、市とホテルで交わされた施設占用許可書では占用期間が今年2月24日から3年間となっていることについても「市の規則では市の財産の使用許可期間は1年以内としている。3年間も使用を許可すること自体おかしいし、さらにプールが設置されていることから使用期間はかなり長期になる」と訴えた。
これについて、松原清光農林水産部長は「この規則では許可期間についても『市長が特別の事情があると認めるときはこの限りではない』ともある」との見解を示した。
プール設置を認めた理由としている「特に必要があると認める場合」の理由について、松原部長は「承諾条件に『屋外プールおよびレストランの利用については、広く市民が利用できるように設置・運営すること』とある」と説明した。
しかし、22日にこのホテルにプールの利用について確認すると、基本的には宿泊者が対象としながらも、市民の利用については料金が発生するとし、まだ料金の設定はしていないとしている。
市民のプール使用料金については、1000~2000円程度を見込んでいるという。
この問題について、國仲氏は市議会の9月定例会で取り上げて、当局の見解をただすとしている。