乗合タクシー運行開始/空港と中心市街結ぶ
一律500円 利便性向上へ実証実験
ジャンボタクシーに相乗りし、安い運賃で目的地へー。乗合ジャンボタクシー(愛称・宮古島くるりんバス)の実証運行(主催・沖縄総合事務局宮古運輸事務所)が1日、開始した。二次交通の利便性向上に向けた実証実験の一環。宮古空港と中心市街地間を結ぶルートは「北ルート」と「南ルート」に設定されている。小型タクシーで同空港から平良港付近まで乗車した場合の運賃は1400円が一つの目安だが、乗合ジャンボタクシーを利用した場合の運賃は一律500円ですこぶる安い。
実証運行期間は11月30日までの3カ月で、その期間の結果を踏まえた上で、今後の本格運用やサービス導入を検討する。
乗合ジャンボタクシーの利用客は運行区間ならどこでも乗り降りできる。利用者によっては運賃の特典があり、乳幼児は無料、高校生までの学生・運転免許返納者・障害者はそれぞれ300円。
【北ルート】宮古空港→平良港行きは、同空港ターミナル前→狩俣採石所前(ドン・キホーテ前)→サンエー前→市役所前→公設市場前→平良港。運行時間は午前9時~午後5時まで。
折り返しの運行時間は午前9時半~午後4時55分まで。
【南ルート】平良港→同空港行きは、平良港→宮古総合実業高校前(宮古病院前)→市場通り入口(バス停無し)→サンエーカママヒルズ前(同)→イオンタウン南店前→同空港ターミナル前。運行時間は午前9時~午後5時まで。
折り返しの同空港→平良港行きの運行時間は午前9時半~午後4時56分まで。
実証運行出発式で、主催者を代表して幸喜勇同事務所長は「大型クルーズ船寄港時には宮古空港内のタクシーが不足し、空港を利用する方が長時間タクシーを待たなければならないなどの問題も生じている」と実情を語った。
その上で「空港を利用する方の移動手段の確保及び利便性の向上はもとより、交通安全、宮古島の観光にも寄与できるものになることを期待している」と述べた。
長濱政治副市長、県タクシー協会宮古支部の下地隆之支部長(運行事業者代表)があいさつした。
次いで同事務局企画室の小柳美枝子室長、幸喜所長、長濱副市長、下地支部長、リアル宮古まもるくん、砂川陽菜子さん(平良中1年)の計6人でテープカット。
乗合ジャンボタクシー実証運行について、市民からネーミング募集を行った結果、砂川さんが応募した「宮古島くるりんバス」が選定された。
同タクシーを初めて利用した坂下拓朗さん(43)は「車内が広くてゆったりして、乗り心地がとても良かった。どこでも乗り降りができて、バスより便利と思った」と笑顔で感想を話した。