泡盛3社が連携協定
欧米でのブランド構築目指す
【那覇支社】忠孝酒造(豊見城市・大城勤社長)、瑞泉酒造(那覇市・佐久本学社長)、久米島の久米仙(久米島町・島袋正也社長)の泡盛3社と、コンサルティング業のBlueship沖縄(那覇市・慶松大海社長)は1日、那覇市で「琉球泡盛ブランド構築に関する連携協定」を締結した。欧米での泡盛ブランド構築と海外の販路開拓で協力し、市場の拡大を目指す。
泡盛業界は、2004年をピークに出荷量が減り続けており、新たな販路の開拓が必要となっている。協定では①欧米圏で泡盛ブランドを構築する②出荷量のうち海外向けの占める割合を27年に県外出荷量並の15%まで増やす③将来的に海外の泡盛市場を100億円規模まで拡大する-ことを目標に掲げた。
沖縄総合事務局は、海外展開を行う企業を支援する「沖縄国際ハブクラスター事業」の一環として、沖縄国税事務所や県などと泡盛の海外展開について議論を進めている。1日の締結式も総合事務局内で実施したほか、協定締結の立会人としても同席した。
11月には、総合事務局が主体となって今回の協定を締結した泡盛3社・Blueship沖縄とアイスランドへ訪問団を派遣し、市場調査や現地関係者との意見交換などを実施する。その結果を踏まえ、今後の方針を決めるという。
忠孝酒造の大城社長は「ウイスキーやジンなどの蒸留酒の海外市場に琉球泡盛を売っていきたい」、瑞泉酒造の佐久本社長は「沖縄の宝である泡盛を売り込みたい」、久米島の久米仙の島袋社長は「現地の酒文化を知った上で、海外で売れる新商品を開発し展開したい」と、それぞれ意気込みを語った。
沖縄総合事務局の寺家克昌経済産業部長は「今後も関係機関とともに、支援していきたい。泡盛業界全体の発展に期待したい」とあいさつした。