城辺保良に射撃訓練場/海保が計画、離島初
海上保安庁が海上保安官の射撃などを訓練する施設を、城辺保良の「宮古島DGPS局」(旧ロラン局)に整備する計画であることが6日、同庁への取材で分かった。2018年度の概算要求で約1億9000万円を計上している。具体的な設備内容については「概算要求の段階」として明らかにしていない。中国公船による尖閣諸島周辺の領海侵入が頻発していることから、警備体制の強化の一環とみられる。整備されれば離島では初。
同庁の射撃訓練場は全国には▽海上保安学校(京都)▽同大学校(広島)▽横浜海上保安部(神奈川)-の3カ所。
宮古島に常駐する海上保安官の射撃訓練は、これまで沖縄本島の関係機関の施設で行われていたという。
整備予定地の旧ロラン局は、東平安名崎に向かう途中にあり、海上保安庁が所有している。現在はディファレンシャルGPS局(中波帯の電波を使って、米国が運用するGPSの精度が1㍍以下となるような補正情報などを提供する無人局)として、宮古島海上保安部が運用している。
海上保安庁は18年度予算の概算要求の中で、尖閣諸島周辺の安全確保を目的として、巡視船等の整備に229億6000万円(対前年度当初予算比106億3000万円増)を計上している。