「ゼロ災害」に決意新た/宮古地区労働衛生大会
職場の健康管理も呼び掛け
2017年度宮古地区労働衛生大会(県労働基準協会宮古支部など4団体主催)が7日、市中央公民館で開催された。建設業界の関係者らが参加。「健康・安全・ゼロ災害」を合い言葉に決意を新たにした。「心と体の健康確保に邁進していく」ことなどを盛り込んだ大会宣言を採択した。
宮古労働基準監督署によると、県内で2016年に実施した職場の定期健康診断の項目に「異常」と認められる所見がある労働者の割合「有所見率」は64・98%に上り、6年連続全国ワースト。このうち、16年の宮古地区は66・2%と低調で推移した。
有所見率が高いのは、生活習慣病につながる健診項目で異常所見がある労働者が多いことが原因。県内で50人以上の労働者が働く各事業所が、沖縄労働局に提出した定期健康診断の結果報告をまとめたもの。
「働き方改善で見なそう みんなが輝く 健康職場」をスローガンに10月1日から始まる「全国労働衛生週間」の一環で実施。9月は準備期間。
開会前に、全参加者で労働災害で亡くなった労働者の冥福を祈り、1分間の黙とうをささげた。
主催者を代表して上里明通支部長は「昨今、長時間労働問題が社会的に取りざたされておりワークライフバランス(仕事と生活の調和)の取り組みも叫ばれている。正直なところ、この人手不足の中では、残業で乗り切らなければならないほどの業務量があるのもまた事実。職業性疾病を防止する観点からも各社内で、あるいは各業界で、ひいては地域社会でどのように取り組んでいくか考えていかなければならない」と述べた。
労基署の宮國浩署長は「スローガンの下、経営トップから安全衛生の担当者、労働者までの企業の全員が、自主的に労働衛生活動に邁進し、職場の労働衛生管理水準が高まるよう、取り組みをお願いしたい」と激励した。
その上で「政府は『働き方改革実行計画』を策定し、『長時間労働を抑制し、過労死ゼロを実現する』『治療と職業生活の両立支援を進める』『メンタルヘルス対策を強化する』を目的とした法整備を進めている」と説明した。
次いでKAZUデンタルクリニック院長の平良和枝さんが「健康の入り口は口腔から」、宮古保健所保健師の仲本圭秀さんが「お酒と上手に付き合おう」と題して特別講演した。
平良さんは歯の歴史や歯と口の健康などを語った上で歯の大切さを強調した。
最後は、参加者全員で指差呼称を行い、労働災害ゼロを誓った。