城辺統合中学西城中設置議案 賛成少数で否決/市議会最終本会議
反対が1人上回る/総合庁舎議案は可決
宮古島市議会(棚原芳樹議長)9月定例会は28日、最終本会議で上程議案の採決を行った。城辺地区4中学校の統合校を現在の西城中学校の位置に設置するための市立学校設置条例の一部改正案は賛成12、反対13の賛成少数で否決された。総務財政委員会で否決となった市役所総合庁舎の建設、移転に向けての市役所の位置を定める条例の一部改正案は賛成が3分の2を上回り可決された。
学校設置条例の一部改正議案につては新城元吉氏が「合併前の旧町役場がありさまざまな施設が集中している福里にある城辺中学校に持ってくるべきと言うのが城辺の住民の見方」、國仲昌二氏は「議論の中で上位計画であるマスタープランについて全く考慮されていない。事業の進め方に整合性がない」などとそれぞれ反対する考えを示した。
それに対し下地明氏は「城辺地域づくり協議会の会長から聞いたが、各自治会の会長からは用地は西城が良いとの意見が多かったと聞いている。検討委員会、用地選定委員会の中で議論されてきたものなので賛成したい」と賛成意見を述べた。
賛否が分かれたことから挙手による採決を行った結果、反対者が賛成者を1人上回り否決された。
市役所の位置を定める条例案では、市の負担割合が少ない合併特例債が活用できる間に建設すべきとして賛成する意見と、財政が厳しさを増していく中、概算で総事業費が90億円とされる総合庁舎を建設することに危機感を示し反対する意見が挙がった。市役所庁舎の位置を変更するためには議長も含めた議員全員の3分の2以上の賛成が必要となるため、棚原議長も加えた26人で採決を行った結果、3分の2以上となる19人が賛成し可決となった。
そのほか電動車両用急速充電器の使用を有料化するための条例制定案や一般会計補正予算案でも一部議員から反対の声が挙がり、挙手による採決が行われたが、賛成多数で可決した。
パイナガマ海空すこやか公園指定管理者の指定案や2016年度の決算認定案、台風18号で被害を受けた公共施設の災害復興費を計上した追加補正予算案など市当局が提出したそのほかの議案は全会一致で原案通り承認した。