救助活動に連携強化/宮古島海保・市消防
新たな業務協定締結
宮古島海上保安部(久留利彦部長)と宮古島市消防本部(来間克消防長)間で消防等に関する業務協定が3日、同保安部で締結された。新たな業務協定は、平良海上保安署時代(1992年3月3日締結)と海上保安署時代(2010年2月26日締結)に市消防本部と締結していた2本の協定を見直し、連携をさらに強化する内容となっている。
これまでの協定では、消火活動および救助能力向上のための救助技術共有に関する内容だったが、新たな業務協定では、救助、救急分野でも業務協力し、さまざまな事案に両組織が協力して対応できる内容となっている。加えて、お互いの職員、資機材等の運搬を相互協力で輸送できる内容となった。
久留部長は「この業務協定で、埠頭(ふとう)沿いに建つ危険物の貯蔵施設の自然災害による火災や、大型客船の火災など、陸と海の境に線を引くことなく、両組織は救助機関としてしっかりとした活動をすることができる」と協定締結の意義を話した。
来間消防長は「救助現場などで、両組織の潜水士や署員がお互いに顔が見える関係をなかなか構築しづらかった。観光客も増え、事故の増加も懸念される。沿岸での特異なレジャーなども多様化しているなか、海上保安部が持つ知見や技術を、消防も吸収し、隊員の力の向上につなげていくことができる」と締結による、海上保安部と市消防本部隊員の合同訓練で、より迅速、適切な救助活動ができると強調した。