「サシバを守ろう」/伊良部で合同パトロール
地域住民に保護訴え
国際保護鳥サシバ(タカ科)の群れが北から飛来する時期に入り、宮古島市は6日午後、伊良部島一円でサシバ保護合同パトロールを実施した。出発式で、伊良部中学校の生徒たちは「サシバを守ろう~いつまでもサシバの渡りが見られるように~」と大書された横断幕を掲げ、サシバの保護を訴えた。サシバは市鳥。
市伊良部庁舎前の出発式で、下地敏彦市長(代読・島尻秀樹市環境衛生課長)は「サシバ保護に関連する話題として、サシバ繁殖地の一つである栃木県市貝町(いちかいまち)が3日に交流都市になった。今後は繁殖地との交流を含めたサシバ保護の体制を作り上げていけるのではと期待している」と述べた。
その上で「サシバの舞う光景が末長く子々孫々まで宮古の風物詩として受け継がれることを願う」と語った。
県自然保護課の金城賢課長(代読・古田さゆり同課自然保護班主事)は「県自然保護課主催による宮古島(宮古本島)と伊良部島におけるサシバ飛来数調査は今年で45年目」と述べ、8日から21日までの日程で行われるサシバ飛来数調査に期待を込めた。
宮古野鳥の会の仲地邦博会長は「サシバを保護することは私達の住みやすい環境を守ることになる」と説明した。伊良部中を代表して津嘉山大雅君(1年)は「サシバが縁で遠く離れた市貝町と交流都市が結ばれ、とてもうれしい。これからもサシバを保護していく」と決意表明した。
伊良部地区地域づくり協議会の比嘉臣雄会長は「交流都市が締結されたのは、伊良部の児童生徒たちが頑張ってきたおかげ」とたたえた。
この後、参加者らは南区・北区で合同パトロールを展開した。