インゲン生産振興に一丸/課題解決研修会
拠点産地目指し情報収集
サヤインゲンの生産振興を図るための課題解決研修会が19日、県宮古合同庁舎などであった。多くの農家が参加して本土での取り扱い状況を確認し、市場評価が高い宮古島産インゲンの品質維持の重要性について認識を深めた。今後は県の拠点産地認定に向けて生産振興と活動の充実を図る。
宮古島におけるサヤインゲンの生産は右肩上がりで推移している。今は56戸の農家で生産、栽培面積は約400㌃となっている。
研修会では、はじめに現地調査を実施。各農家の栽培方法等を確認した後、合同庁舎に戻って県やJAから市場報告を受けた。
冒頭、研修会を開いた県宮古農林水産振興センター農業改良普及課の名嘉真清美課長が「この研修を通してなお一層生産振興に励んでほしい。今後、拠点産地認定に向けて取り組んでいきたい」と呼び掛けた。
この後、県流通・加工推進課東京駐在の長堂嘉孝さんと、JAおきなわ東京事務所の藤山勇輝さんが市場報告を行い、沖縄県産サヤインゲンの取り扱い状況などを詳しく紹介した。
2016年度に東京都中央卸売市場で取り扱われたサヤインゲンは全体で3550㌧、このうち沖縄からの出荷が最多835㌧(24%)であるとした。
藤山さんは、インゲンに求められることとして①しなび②菌核病-の防止を挙げた。「宮古島産インゲンの評価は高い。この品質を維持し続けることが市場の信頼につながる。しなびや菌核病を出さないための栽培管理を」と高品質インゲンの生産を呼び掛けた。