情報伝達や共有など学ぶ/宮古島市
大地震想定し初の研修
宮古島市は19日、下地農村環境改善センターで、初の災害応急対応高度化研修を実施した。下地敏彦市長を本部長とする、市の課長級以上約100人が参加。大地震発生直後の対応を模擬的に体験し、情報の収集や伝達、分析、共有の大切さを学んだ。
研修は仮想の市を舞台に▽道路情報などの共有▽避難所の開設▽物資の手配-などを盛り込んだ図上シュミレーション方式で行われた。
会場一角に設けられた対策本部には、救出・救助に当たる消防班から家屋の崩壊や土砂災害により多数の負傷者が出ているとの報告があった。
生活環境班は多数の避難者を受け入れたが、幼児や妊婦、高齢者が多く混じっており、医師会などに要請を行い健康調査を実施すると説明した。
3時間で対応すべきことを1時間に短縮したりして、迅速さや対応能力も養った。
市防災危機管理班の友利幸正班長は「これまではシナリオに添っての訓練だったが、今回は何が起こるか分からず、適度な緊張感の中で行われた。各班から反省や課題も上がり、それを解決するにはどのようにすれば良いのかも発表し、さまざまなことを共有できた」と成果を述べた。
市では今回の研修をきっかけに2~3年に1回の研修を開きたい考え。友利班長は「研修で経験を積み重ね、職員が別の部署に異動しても適切な災害対応ができるようにしていければ」と話した。