「選挙区での勝利、大きな意味」/衆院選当選の西銘氏
地域振興に全力と語る
【那覇支社】第48回衆院選沖縄4区で勝利し、5期目の当選を果たした西銘恒三郎氏(63)は24日、宮古毎日新聞社の取材に応じた。西銘氏は「とてもうれしい。初心を忘れずに地域振興に全力で取り組む」と語った。「オール沖縄」勢力が推す候補に選挙区で勝利したことについては、「沖縄の政治にとって大きな意味がある」との見解を示した。
西銘氏は、今回の選挙で自民党公認・公明党推薦の候補として立候補。8万2199票を獲得し、無所属の仲里利信氏(80)に約6300票差をつけて選挙区の奪還を果たしている。特に、市議選とのダブル選挙となった宮古島市では約8000票の差で仲里氏を圧倒した。
インタビューで、西銘氏は当選の感想を「3年前の前回選挙は5000票差での負けだった。(選挙区内)11市町村の首長をはじめ、地域の方々に本当にお世話になり、選挙区を奪還できた」と語った。
自公候補が沖縄4区で勝利した意味については「『オール沖縄』という言葉は、中間層にいる保守層を取り込むための手段ではないか。この4区で選挙区を奪還できたというのは、沖縄の政治にとっても大きな意味があると考えている」と述べた。
離島振興策については、「宮古の農業は、人口5万人の島で200億円近い生産高があり全国のモデルにもなり得る。農業と漁業が観光と連携し、生産高を増やすことができれば県民所得の向上にもつながる」と強調した。
「宮古島市では約8000票の差をつけた。陸自配備について有権者はどのような判断を下したと評価するか」との質問に対しては、「自衛隊員は命がけで仕事をしている。政争の具にしてはいけない」と強調した上で、「自衛隊の配備については当然賛成という立場ではっきり表明しながら(選挙戦を)戦った」と語り、有権者の理解が進んだとの認識を示した。
尖閣諸島問題への対応については「日中の首脳外交は少し途切れている感じがする。絶対に武力衝突が起こらないように強く意識して、平和な状態を維持するという意味で頑張っていきたい」と話した。
憲法改正への考えについては「平和主義の理念や基本的人権の尊重、国民主権など守るべきものは守りながら、時代の流れに合わせて変えるべき点があれば変えて良いと思う。自衛隊の位置づけを憲法に明確にすべきだ」と語った。
今後に向けては「現在、経済産業副大臣として経済を元気にするために頑張っている。初心を忘れずに地域振興のため、あるいは国全体の安全保障のため全力で取り組む」と意欲を示した。