県と政府のベストミックス作る/衆院選当選の下地幹郎氏
【那覇支社】第48回衆院選で沖縄1区から出馬し、比例区での当選を果たした下地幹郎氏(56)=宮古島市出身=は25日、宮古毎日新聞社など宮古地区メディアの共同インタビューに応じた。下地氏は、選挙戦を「全国的には自民党、沖縄では『オール沖縄』に風が吹く厳しい戦いだった」と振り返った。今後については、「沖縄側にも日本政府側にもベストミックスな、そういう空気を作っていくのが私の仕事」と述べ、対立を続ける翁長県政と政府の橋渡し役を担っていく意欲を示した。
下地氏は、今回の選挙について「全国的には自民党が3分の2を取るという風が吹き、沖縄では『オール沖縄』の風が吹いていた。両方の風の中で、私が3万5000票を獲得したのは、我が後援会は頑張っていただいたと思う」と支持者へ感謝の言葉を述べた。一方で、「(自民党とオール沖縄)両方の風を追い抜けなかったという意味では厳しかった」とも述べ、悔しさをにじませた。
宮古振興については、「三菱地所が整備する下地島空港と、新たに出来上がるクルージングバース、この両方で年間観光客100万人を超えるインフラ整備ができる。大手企業がホテル建設や増築も進めている。5年以内に100万人を宮古は迎えることになるのではないか」と指摘した。
その上で、「そうなると地産地消の商品が出て来て、農業や製造業に大きな影響を及ぼす。後は宮古がどういうアイデアを出すか、農業で見せきれるかになってくる」と期待を語った。
先島への陸自配備については、賛成の立場であることを強調しながらも「コンセンサスを得ようという努力をやめないでほしい。もう出来たから良い、ある一定の数があるから良いんだということではなく、進めながらも絶えず多くの情報を流し理解を求めていくという活動は、自衛隊はやってもらいたい」と述べた。
今後の意気込みとしては、対立を続ける翁長県政と政府について「沖縄側もどのように政府と対話しようとするのか、政府側も沖縄側とどう対話しようとするのかを模索しないといけない」と述べた上で、「私が提案しているのは、今やっている裁判をまず両方降ろす。そして対話を政治に戻す。法律や司法ではなく、政治に戻して対話をしていくというようなことのテーブルを作る役割をできないかと考えている」と語った。
そして、「沖縄側にも政府側にもお互いのベストミックスな、そういう風な大きな空気を作っていくのが私の仕事じゃないかなと思っている。それができる沖縄選出の国会議員としての役割を果たしていきたい」と結んだ。