融資額は20億6500万円/沖縄公庫宮古支店17年度上期
安里支店長「ほぼ前年度並みに」
沖縄振興開発金融公庫宮古支店(安里高志支店長)はこのほど、2017年度上半期(4~9月)の融資実績をまとめた。それによると融資金額は20億6500万円で、前年同期(29億7400万円)に比べ30・6%(9億900万円)減少した。設備資金の申し込みが10月にずれ込んだのが要因。安里支店長は、近々に約10億8000万円の契約を見込んでいることを挙げ「これらを勘案すると、上半期の資金需要はおおむね前年度並み(29億7400万円)と捉えている」と述べた。前年度の上期・下期を合わせた全体の融資実績は69億7100万円だった。
企業が、機械や車両などの購入や店舗などの増改築に充てる「設備資金」は10億5600万円、経営を行うに当たって必要な「運転資金」は10億900万円と、ほぼ半々の割合。管内経済環境の好転で、運転資金需要に落ち着きが見られることから低下したと分析している。
融資実績を業種別で見ると飲食店・宿泊業が3億4400万円(構成比16・6%)と最も多く、次いで▽不動産業・物品賃貸業3億3900万円(同16・4%)▽卸売・小売業3億2400万円(同15・7%)▽サービス業3億2200万円(同15・6%)▽建設業3億2000万円(同15・5%)-などとなっている。
不動産業・物品賃貸業の中には、アパート向けが約2億8000万円(構成比13%)が含まれている。
アパート関連は、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動などから低迷していたが、昨年度から回復基調となっている。
教育資金の融資実績は4300万円で、前年度に比べて減少しているが、教育離島利率特例制度(県内の離島から居住島以外の地域へ進学するための教育資金の貸付利率の特例)が浸透していることから、下半期には昨年度並みに資金需要があるとみている。
上半期の融資実績は、10月27日に行われた「2017沖縄公庫・宮古経済ワイドー懇談会」の中で、安里支店長が説明した。