佐久川さんが最優秀賞/名刺デザインコン
市職員が業務で活用
宮古島市「名刺デザインコンテスト」の入賞者発表会が7日、市役所平良庁舎で行われた。最優秀は伊良部高校2年の佐久川愛美さんが受賞した。佐久川さんは空と海、白い砂浜など宮古島を前面に打ち出したデザインで最高賞を獲得。表彰した下地敏彦市長は「この名刺1枚で宮古島を表現できる」と話し、秀逸なデザインをたたえた。市の職員が業務で活用する。
コンテストは、東京都内に本社を置くKDDIウェブコミュニケーションズの地方創生プロジェクト「Cloud ON OKINAWA」の取り組みの一環で実施された。市職員の名刺のデザインが統一されていないという課題の解決を図ろうと企画された。
市内4高校の生徒を対象に作品を募集した。生徒は同社提供の無料クラウドデザインサービス「Canva」を使って名刺デザインを考案。コンテストを通してIT及びデザインへの関心と理解を深めた。
コンテストには計370点の応募があり、最終的に佐久川さんの作品が最優秀賞に決まった。優秀賞には宮高1年の津嘉山妃香さんと宮総実1年の長間美雨さん、入選には宮総実1年の宮國彩音さん、同校2年の友利幸生さん、宮高1年の平良寿樹さんが選ばれた。
佐久川さんの作品の表面はシンプル。誰もが使いやすいように右下の隅にハイビスカスのイメージ図だけを配置した。一方の裏面には宮古島の空と海、白い砂浜が一望できる画像を用紙いっぱいに使った。
「名刺を渡された側の気持ちになってみてデザインした」と佐久川さん。「42歳の人を想定した。ドライブするとか、ゴルフをするとか、海が近くにあれば良いと思いながらこの画像を選びました」と話した。
最優秀賞には「まさか自分が取れるとは全然思っていなかった」と驚きながら市職員の名刺として採用される喜びをかみしめた。
発表会で下地市長は「この名刺を使って宮古島の魅力と特色を市の内外にアピールしたい」と話し、多くの市職員に対して利用を呼び掛けた。また、「このコンテストを通して宮古島の高校生がITへの関心を高めることができた」と、KDDIウェブコミュニケーションズに感謝した。
発表会に同席した同社副社長の高畑哲平さんは「個性豊かな作品で、特に海や空を想起させるデザインが多かった」と総括した。併せてITやデザインに関する高校生の関心、学びの深まりに期待を寄せた。