支える医療の重要性訴え/宮古地区歯科医師会
嚥下障害への対応で研修会
宮古地区歯科医師会(羽地都映会長)は5日、働く女性の家で2017年度在宅歯科人材育成支援事業研修会を開いた。講師の舘村卓さん(一般社団法人TOUCH代表理事)が「摂食嚥下(えんげ)障害への対応」と題し講話。原因を正しく理解し、症状に合った適切な対応を呼び掛けた。
嚥下障害は、病気や加齢に伴い口の中の物を上手に飲み下すことができない状態のことで、高齢社会を迎えてその対策が問題となっている。
舘村さんはカギとなる句として①呼吸路の安全性の確保②口腔咽頭機能に活力を与える③食事調整-の三つを挙げ、それぞれの観点からスライドを使って説明。さまざまな例を示して、生涯にわたって口から食べて、人間らしく生きることを支援する医療の重要性を訴えた。
研修会は午前、午後の約6時間行われたが、舘村さんの軽妙な大阪弁の言い回しが、最後まで聴衆を引き付けていた。
同研修会は地域医療介護総合確保基金を活用し、高齢化が進み、診療所に通院が困難な人への在宅歯科治療に対応できる歯科医師、歯科衛生士の人材育成を図ることを目的として開催。介護職員や病院関係者が参加した。
例年、沖縄本島のみで行っていたが、今回は宮古地区での開催を企画した。
研修会の冒頭であいさつした羽地会長は、同研修会の開催意義と目的を述べた上で「実り多い研修会になること祈念している」と激励した。