消滅危機の方言、宮古で調査へ
木部副所長(国立国語研)らが表敬訪問
消滅の危機にあるとされる宮古方言の調査・収録を計画している国立国語研究所(東京都)の木部暢子副所長、京都大学大学院の田窪行則教授(文学博士)らが22日、長浜政治副市長と川上哲也市教育長を表敬訪問した。木部副所長の申し出に長浜副市長は全面的に協力する姿勢を示した。来年9月に調査・収録を実施する予定。
木部副所長をリーダーとする共同研究グループは40人で編成。宮古島の12集落を選定し、高齢者から聞き取る。方言で基礎的な単語や例文を読み上げてもらい、アクセントや抑揚などを詳しく調べる。
ユネスコは2009年2月、沖縄のほぼ全域の方言を「消滅危機」と発表。これを受け、木部副所長らは09年度から各地で調査研究を続けており、最近では喜界島の調査・収録を終えた。
宮古島は集落によって方言が違うとされ、方言の社会的機能などを分析していく。
木部副所長は「調査・収録が終わった場合、シンポジウムを開き、市民に宮古島の方言の特徴を紹介したい。来年開催の宮古島の方言大会にはうかがいたい」と語った。
田窪教授は、過去に伊良部の長浜集落の方言などを調査したことを説明した。