運転免許返納101人/宮古島署管内
特典PRで3倍に/7割が75歳以上の高齢者
宮古島市で運転免許証を自主返納した高齢者は、11月10日現在で101人に上り、2年前の約3倍に増えていることが宮古島署のまとめで分かった。75歳以上が全体の74%を占めている。同署では、返納すると特典が受けられる制度をPRするなど広報活動を展開している。
宮古島署交通課によると、返納状況はデータを取り始めた2015年から年々増加し、今年は11月10日現在で昨年1年間のほぼ同数になっている。
同署によると、本人が自主的に返納するよりも、家族に促されて返納するケースが多く、「家族が同乗した際に、身体機能の低下を目の当たりにして不安を感じ、返納を促しているのではないか」と話している。
65歳以上の高齢者の事故件数は、今年10月末では18件となり、昨年1年間の19件に迫る勢いだ。
同署では、宮古ではブレーキとアクセルを踏み間違える事故は本土と比べて少ないものの、安全不確認で出会い頭の事故が多いと指摘。「一歩間違えば重大事故につながる可能性がある」として、高齢者の事故現場には家族を立ち会わせて状況を見てもらうなど、返納には家族の協力が必要としている。
自主返納した高齢者には「運転経歴証明書」が交付され、提示すると料金割引などのサービスが受けられる「メリット制度」がある。
同署では、地域の敬老会や高齢者を対象にした安全講話などで同制度をPRしているほか、安全運転学校宮古分校にチラシを置いて周知を図っている。
現在、9事業所・団体がこの制度に参加しており、ガソリンや温泉、食事、メガネなどの購入で割り引きなどのサービスが受けられる。
問い合わせは、安全運転学校宮古分校(電話72・9990)まで。時間は午後から。