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教育・文化
2017年11月16日(木)9:05

内間さんが日展初入選

書部門「周囲のおかげ」と感謝


内間綾子さんと入選作「宿巴陵聞宿」の一節

内間綾子さんと入選作「宿巴陵聞宿」の一節

 【那覇支社】日本を代表する全国公募の美術展「改組新第4回日展」の審査結果がこのほど発表され、書部門で宮古島市出身の内間綾子さん(62)=雅号・紅華=が入選を果たした。



 内間さんは「入選が厳しい日展に入ったことが、今でも信じられない。指導してもらった先生や、これまで支えてくれた周りのおかげであり、感謝の言葉しかない」と、念願の朗報に心を弾ませた。


 日展には、これまで十数回出品しており、5、6年前から入選を本格的に意識し始めた。「十何回も挑戦しているので、今度こそはという強い思いがあった」と意気込みを話した。


 入選作は、行書と草書を織り交ぜた「王しょう」の七言律詩「宿巴陵聞宿」。大きさが縦32㌢、横300㌢の和紙を折りたたんだ帖(じょう)に、112字を書き連ねた。


 今も師匠と仰いで指導を受ける、茅原書藝会の茅原南龍会長の元に通い続けている。今回の出品まで約300枚の下書きで、練習に励んできた。「先生の助言もあり、『王しょう』を題材にした。何度仕上げてみても、行間のバランスが上手く取れず苦心した。文字が横に長く続くので、流れに気を付けて書き上げた」と語る。


 那覇市小禄で「紅華書道教室」を開設して、30年近くになる。現在、教室では主に小中高生の約100人を指導。5年前からはボランティアとして毎月1回、近隣の小学校で3年生を対象に、書道の時間も受け持っている。「子どもたちが教室に来ることで、書道に限らず、何かに夢を持って挑戦できるような、そういうきっかけの場にしてほしい」とエールを送る。


 今後の目標には「自己の研さんにも努めながら、書道を通して子どもたちを育てていきたい。日展には毎年出品して、入選を目指したい」と意欲を新たにした。


 日展は、日本画や洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門で構成。そのうち書の部門には全国から8457点の応募があり、1028点(県内14点)が入選した。


 内間さんの作品は11月3日から12月10日まで、東京の国立新美術館で開催される「第4回日展」で展示される。


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