建設費89億円、21年開庁へ/市総合庁舎整備事業
3階建て、保健セ併設
市長に基本計画を報告/策定委
宮古島市総合庁舎整備事業基本構想・基本計画策定委員会の池田孝之委員長(琉球大学名誉教授)は21日、下地敏彦市長に総合庁舎整備事業の基本計画を報告した。建物は3階建て、保健センターを併設するほか、憩いの場となる市民広場も盛り込んだ。年内にも実施設計を発注。造成工事や建設工事を経て移転し、2021年4月開庁を目指す、建設費は概算で89億700万円。財源は合併特例債57億6530万円(約65%)、庁舎等基金28億円(31%)、一般財源3億4170万円(3・8%)をそれぞれ充てる。
建設場所は、市消防本部北側に隣接する約3・5㌶の敷地内。基本計画によると、来庁者駐車場(200台)や公用車駐車場(150台)なども配置する。
庁舎1階は複数の出入口を設け、市民と行政の接点である窓口部門(住民票や戸籍、税務、福祉、相談)を集約する。
また、イベントや情報・展示・多目的スペースを設けて市民が交流する機能を確保する。
さらには、閉庁時の市民活動にも利用可能なエリアとしても活用する。
2階は行政の中枢機能と防災機能を接近させ、平常時及び緊急時の部署間の連携促進を図る。
市長室や総務部、企画政策部などを配置し、災害対策本部や防災管理室など、防災拠点としての機能を図る。
3階は教育委員会などを予定し、議場や議会事務局、選挙管理員会などの議会関連の施設も集約し効率化を図る。
総合庁舎は①公共ネットワークの結節点②情報発信の拠点施設③災害時の防災拠点④市民生活向上の拠点となる施設-を基本とし、自然エネルギーを有効活用し、省エネルギー効率の良い庁舎を目指す。
報告で池田委員長は、市民広場を盛り込んだことを強調。「市長は緑化に興味があると聞いている。また、エコアイランドを宣言しているので省エネ技術をふんだんに取り入れた。3階建てで工期も短縮できる」と話した。
下地市長は、市民広場は緑豊かな花のあふれる空間にしたい考えで「市民も尋ねて来やすくなる。休日は憩いの場として活用し、災害時にも利用できる」と語った。
3階建てについては「高層よりフラットの方が周囲との調和が取れる」と話した。