宮古島文学賞 応募総数は229点/地元からも36作品
市文化協 予想を大幅に上回る/入賞作品、来年1月26日発表
宮古島市文化協会(大城裕子会長)は21日、市役所平良庁舎で会見を開き、新たに創設した「宮古島文学賞」の中間報告を行った。応募作品は先月末で締め切られた結果、同協会の予想を大幅に上回る229点となった。大城会長は「当初は、100作品を予想していたが反響が大きく予想を大幅に上回る作品が応募されとてもうれしい」と話した。入賞作品は来年1月26日に発表される。
応募された229作品のうち、応募条件を満たしていない作品や締切後の作品については審査対象外となり、審査対象は219作品となっている。
今後は来月8日に行わる第1次選考会で219作品が20作品に絞られ、さらに第2次選考会(同21日)で6~8作品に絞られて来年1月25日の最終選考会の審査を踏まえて入賞作品が決定する。
第2次選考会を通過した作品は年末に発表される。
会見で下地敏彦市長は「今回の応募状況で文学をやりたいとの思いが市民の中に潜在的にあることが分かった。今後もこの取り組みを進めればさらに良い作品が誕生すると思うので期待している」と述べた。
応募状況は、島内が36点、県内(宮古除く)が37点、県外が154点、海外2点(ドイツ、中国)となっている。
応募者の平均年齢は50歳で最年長は87歳で最年少は13歳となっている。
男女別は男性が137人、女性が93人。年代別では、60代が最も多く48人、次いで50代の43人、40代の41人などとなっている。10代と80代はそれぞれ5人だった。
大城会長は「応募された作品は内容も多岐にわたっており、特に島内から多くの応募があったことがとてもうれしい。これからもこの事業を盛り上げるためにいろいろ工夫をしながら進めていきたい」と述べた。 第1回目となるの今回は「島」をテーマにした短編小説を今年10月1日~31日(当日消印有効)を募集した。
入賞は、一席が賞状と副賞(50万円)と記念品。二席が賞状と副賞(10万円)と記念品。佳作(若干名)は賞状と記念品となっている。
最終選考会の審査員は、吉川英治文学新人賞や日本SF大賞などを受賞している人気作家の椎名誠さんのほか、各種児童文学賞の受賞歴があり、宮古島を拠点に活躍しているもりおみずきさん。さらに、「絶望読書」や「絶望名人カフカの人生論」の著者で、宮古島市在住の文学紹介者・頭木弘樹さんの3人。
同文学賞は、宮古島で受け継がれてきた文学の風土と営々と流れる文学への思いを礎として、文芸活動のさらなる振興と島を渡る風とサンゴ礁に育まれた「文学」を島から発信することを目的に創設された。