キビ肥料購入費を助成/台風被害で市とJA
1袋当たり25%以内
今年9月の台風災害に伴うサトウキビ生産農家への支援策として、宮古島市とJAおきなわが肥料購入費の一部を助成する。1袋当たり25%以内を補助するもので、今月30日まで受け付ける。下地敏彦市長とJAおきなわの大城勉代表理事理事長が28日会見し、制度の活用を呼び掛けた。
対象は台風被災したサトウキビ農家。肥料「化成804」の購入費の一部を助成する。JAによると、11月28日現在の化成804は税抜き1624円。この金額の25%以内を助成する。
申請の方法は、すでに行政連絡員を通して配布されている申請書に必要事項を記入してJA各支店資材店ほか市農政課、JAさとうきび対策室に申し込む。申請書が必要な人は、各申請窓口で受け取れる。
申請は30日まで受け付ける。肥料の供給期間は12月中旬から来年2月末。
市とJAは、台風被害の大きさを踏まえて支援策の協議を行ってきた。結果として肥料購入費の一部助成を決定。それぞれ1300万円ずつ予算を出した。
会見で下地市長は「農家の皆さんには、この制度を利用してサトウキビの生産振興に努めてほしい」と話すとともに、申請漏れがないよう呼び掛けた。
台風一過、自身宮古島市に足を運んで被害の状況を確認したJAの大城理事長は「災害の大きさを目の当たりにした。大きな影響を与えかねない」と危ぐし「この制度を活用して経営の安定を図ってほしい」と多くの農家に利用を促した。
台風18号直撃による宮古島市と多良間村を合わせたサトウキビの被害額は5億5800万円だった。収穫面積5426㌶に対する被害率は7・4%。2011年、農作物に甚大な損失を与えた台風2号直撃時に次ぐ大きな被害となった。