「犬と同乗はダメ?」/タクシー
空港で乗車断られ不満の声
「犬アレルギーだから、犬同伴での乗車はお断りだよ」-。宮古空港でこの言葉を複数のタクシーの乗務員から言われたある読者から今月24日、本紙に不満と怒り声が寄せられた。家族同然の愛犬との乗車をむげに拒否された飼い主の思いは複雑だが、犬が乗車した場合、シートを汚したり、臭いなどがついて、その後に乗る客に影響が出る可能性もある。双方に言い分があるこの問題について、宮古タクシー事業協同組合の下地隆之会長に話を聞いた。
本紙に寄せられたメールの内容は、東京から宮古に帰ってきた際にペットの犬とタクシー乗車しようとしたところ、運転手から犬アレルギーを理由に「犬も一緒はお断り」と断られた。
さらに、他の運転手も「俺もアレルギーだから」と連続して3人の乗務員が乗車を断ったという。
さらに、メールの送信者はその際に乗務員がタクシー乗り場周辺で、まとまって喫煙しながら話していることもイメージとして問題があると指摘し、乗務員の一連の対応と態度について「悲しくなった」と訴えている。
宮古における犬同伴の乗車について、下地会長は「盲導犬は絶対に乗せないといけないし、犬の乗車はよっぽどの状況でない限り乗せるようにしていると思う」と話した。
一方で、盲導犬以外の犬の乗車は乗務員の判断に任せている部分もあるという。例えば、かなりの大型犬だったり、かなりの汚れがあったり、臭いもあり、乗せることでその後の業務に支障がある場合などは乗車を拒否できるとしている。
下地会長は「このメールの内容だと、飛行機に乗って来ているのでそれほどの大型犬でもないだろうし、実際には乗せられたと思う。一番の問題は3人がアレルギーを理由に断ったこと。実際にそれだけでは説明不足であり、改善しなければいけないと思う」と述べた。
犬との乗車については「乗せる、乗せないの線引きは難しいが、今回寄せられたメールの内容通りであれば、改善する点は多い。実際に犬アレルギーであれば、乗せられるタクシーを探してあげたり、相手を不快にさせないよう、できるサービスはあった」との見解を示した。
今後については「観光客も大幅に増えているので、同様の問題が今後も発生する可能性はある。早急にマニュアルを作成して各社に送り、業界としても対応したい」と述べ、おもてなしの心での接客に意欲を示した。