農林水産業振興で事例発表
マンゴーやキビ作への取り組みなど
宮古地域農林水産業振興発表会(主催・県宮古農林水産振興センター)が30日、県宮古合同庁舎で行われた。マンゴーの産地ブランド化へ向けての取り組みや、キビの植え付け時期などについて7人が事例発表を行った。会場からも意見や質問が相次ぎ、宮古地域の農林水産業の発展へ情報共有を図った。
「マンゴー産地のブランド化を目指して」と題し発表した渡久山みきさん(宮古農林水産振興センター農業改良普及課主任技師)は、これまで取り組んできたリーダー研修会や情報誌の発行、若手生産者の育成などを挙げ、ブランド化に向けた意識や認知度の向上が図られたと成果を挙げた。
課題としては▽農家間の品質に差がある▽流通販売に悩む農家が多い▽規格外品の増加-を示し、市マンゴー産地協議会を中心に課題解決を図る必要があるとした。
「牧草地への雑草侵入の実態と改善に向けた取り組み支援」との演題で発表した加藤洋平さん(同課主任)は、宮古島市と多良間村の3箇所の牧草地で繁殖している雑草「ネズミノオ」を取り上げ、「牧草のローズグラスに似ていることから、見分けが難しい」と指摘。牧草地への侵入が40%~60%だった調査結果を示して「侵入が進めば、耕地の荒廃や牧草地としての利用が不可能になる」と述べ、植え替えや雑草侵入を防ぐことが大事だとし、地域一丸での対策を促した。
そのほか事例発表したのは次の通り。
森田修(県農業振興公社宮古駐在員)「農業農村整備事業と農地中間管理事業の連携について」▽小橋川亮(宮古農林水産振興センター農林水産整備課主任)「台風時の異常潮位に対応した浮き桟橋の設計について」▽與座明祥(同センター家畜保健衛生課技師)「宮古ピンダエコアイランド構想実現に向けた宮古家畜保健衛生所の取り組み▽土田永渡(農業研究センター宮古島支所研究員)「宮古地域におけるササゲの系統分類」▽仲宗根弘晃(同)「さとうきびRK97-14の宮古地域に適した植え付け時期について」