地域住民 位置決定の経緯に疑問/城辺地区4中学校統合
議会再提案にも反対意見/市教委が経過報告会
市教育委員会による城辺地区中学校統合に関する経過報告会が4日夜、城辺公民館で開かれた。市議会9月定例会で否決され、12月定例会に再提案される城辺地区4中学校統合校の位置を西城中学校とする計画について改めて説明し理解を求めた。しかし参加した約100人の地域住民から決定までの経緯に疑問を呈する意見や議会否決後3カ月での再提案に異議を唱えるなど教育委員会の進め方に反対の声ばかりが噴出した。
経過報告会では教育委員会の担当職員が、統合中学校に位置については城辺地区中学校統合計画策定委員会(委員長・神里清春城辺地区地域づくり協議会長)が設置した城辺地区統合中学校用地選定委員会(委員長・長濱政治副市長)が城辺地区4中学校について敷地面積や既存設備の整備状況、利便性などの評価項目ごとに採点し、最高得点を獲得した西城中学校を選定したことなどを説明した。
それに対し参加者からは、「副市長や(市の)部長らが委員をしている選定委員会の判断だけで決めて良いのか」や「こんなに急いで結論を出す必要があるのか」、「納得いく説明がないまま西城に決まっている」、「市議会で否決されてから3カ月も経っていないのに再提案するのはおかしい。振り出しに戻って検討すべき」、「(用地選定の)点数の付け方がおかしく納得いかない」など当局を批判する意見が続出した。
宮國博教育長は議会で否決された案をそのまま再提案する理由について「教育委員会で協議した結果、統合計画策定委員会が設置した用地選定委員会の判断は極めて重いので、議会に十分に説明して再提案すべきとの結論になった」と説明。しかし参加者からは「もう少し検討し、期間をおいて提案すべき」や「議会で否決されたのだから選定委員会の委員を新たに選び改めて審議すべき」など教育委員会の姿勢、対応に異議を唱え、再検討を求める意見が複数出た。
それに対し宮國教育長が「しっかりと議論し、しかるべき手続きを取った後、議会に上げ審議してもらう。そのことを理解してほしい」と12月定例会へ再提案する考えに変わりがない意向を示すと会場からは「勝手に決めるのか」や「誰も納得していない」などの声が上がった。