宮古島市の一般財源規模、県内5位/市町村2016年度決算
人口類似の自治体上回る/実質公債費比率は7・3%
【那覇支社】県企画部は6日までに、2016年度市町村決算と市町村健全化判断比率の概要を発表した。一般財源の規模を示す「標準財政規模」は、宮古島市が195億6600万円で県内市中5位。多良間村は11億6000万円だった。借入金返済などに使う支出の大きさを示す「実質公債費比率」は、宮古島市が前年度比0・1ポイント低下の7・3%(11市中7位)、多良間村は同1・2ポイント低下の10・6%となった。
標準財政規模では、宮古島市は同程度の人口規模を持つ石垣市の137億2600万円や、名護市の157億600万円などを上回っている。
市の担当者は、宮古島市の財政規模が他市と比べて大きくなっていることについて、「他市の事情は分からないが、市町村合併により国からの普通交付税が増額されていることが影響している可能性がある。この増額は昨年度から段階的に削減されている」と話している。
実質公債費比率では、宮古島市は7・3%。市総合庁舎の建設や伊良部での小中一貫校の建設などの大型公共工事により今後は上昇する見通しで、市によると20年度末時点で実質公債費比率は10・9%(今年9月時点で算出)になるという。
財源の余裕度を示す「財政力指数」は、宮古島市は0・32と県内市で最も低い値となった。多良間村の値は0・11。
一方、将来的に財政を圧迫する確率を示す「将来負担比率」は、宮古島市は10・7%で県内市で最も良い値となった。ただ、今後は大型公共工事や合併に伴う普通交付税の減額などにより同負担比率も上昇する可能性がある。
県内市町村全体の歳入総額は前年度比1・4%増の7776億円、歳出総額は同1・6%増の7475億円。歳入歳出とも5年連続の増加で過去最高を更新した。
歳入から歳出と次年度に繰り越す財源などを差し引いた実質収支は、全体で215億4800万円の黒字。このうち、宮古島市は20億7400万円、多良間村は2億200万円を占めた。